5月5日のイベント第21回の映画鑑賞会『スパイ・ゾルゲ』は3名の参加を得てしんみりと行われました。篠田正浩のライフワークという割には、あまりにも凡庸で拍子抜けしましたが、「初志を貫いた生き方は立派だった」という感想を述べる会員もいました。

この映画は日本のファシズムとソ連のスターリニズムとの類似性を指摘してはいるけれど、「ダブル・スパイ」たるゾルゲ(そもそも「スパイはダブル・スパイでしかありえない)が、なぜ一方の日本において処刑されたのか、何一つ追究する気もなく、ほんとに物足りない映画でした。