第17回イベントは、貝塚和実氏による討論会です。9月30日(日)午後4時からです。

参加費:会員500円。一般1000円。終了後、一品持ち寄りの飲み会です。

タイトル:「ここまで変わった日本史の常識:武士像の変化」

◆歴史の事実や捉え方は,一見すると不変のように思えますが,時代の移り変わりと共にどんどん変化しています。 国民の常識は,学校で学んだ教科書の知識やテレビや歴史小説の捉え方で作られています。 例えば,司馬遼太郎の坂本龍馬像は大きな影響を与えていますし,教科書に記述されている事実は短期間にどんどん変わっていく訳ではありません。 それでも,去年(2017)の秋に,教科書の記述から,「坂本龍馬」や「吉田松陰」を削ることを高校・大学の教育者が検討していることが報道されました。直接のきっかけは教科書の用語が増えすぎて,大学入試がますます暗記中心になっていることへの危機感がありますが,背景には,龍馬などに対する捉え方の変化があります。 
また,最近の教科書の記述では,「聖徳太子」や「鎖国」という言葉が消えつつあります。 

◆そこで,今回の報告では,歴史に対する捉え方が戦後大きく変化してきたことを説明します。
 

◆その上で「武士」に焦点を当てて,1980年以降に歴史研究で進んだ武士像の変化を紹介して,「武士」とは何だったのかを考えて見たいと恩います。 

◆トピックとしては「武士の誕生」・「古代・中世の武家政権」・「信長・秀吉政権の 評価」・「徳川の平和」・「明治政府の成立」などを考えています。
 

◇報告者貝塚和実:埼玉大学教養学部卒,東京都立大学大学院史学科博士課程修了 埼玉大学教養学部・教育学部で講師を勤める,現在東京立正高等学校講師 
専門:江戸後期~明治期の地方政治(公共政策の展開:製糸業・治水・用水・入会)